今回は、イソトレチノイン(ロアキュテイン)の服用による副作用についてです。

効き目の強い薬を服用する場合は、同時に必ず副作用や危険性にも注意しなければなりません。

まず1番目の副作用は、妊娠した場合の胎児の催奇形性です。

ですので、1年以内の妊娠を予定している女性にはお出しできません。

欧米では、イソトレチノインと避妊用ピルをセットでお出しするのが標準のようです。

日本(当院)の場合、催奇形性のお話を強く説明し自己管理で避妊をして頂くようお願いしております。

当院では、内服期間中の半年間と内服終了後の半年間の合計、1年間は、必ず妊娠を避けて頂くよう

お願いしています。

 

2番目の副作用は、肝機能障害です。

当院では、初回と2カ月ごとに血液検査を行い肝機能異常が出ていないかどうかチェック

しています。

実際のところ、めったに肝機能障害は出ておりません。

 

3番目の副作用は、日焼けをしやすくなることです。

日焼け止めクリームを厳重に塗って頂いたり、内服中は普段より日焼けに注意していただきます。

また日焼け止め効果のあるサプリメントもありますので、併用をお勧めしています。

 

4番目の副作用は、皮脂が減りすぎることによる(特に粘膜)の乾燥です。

これは唇の粘膜にまず症状が現れます。みなさんリップクリームなどで対処しておられます。

 

このような副作用を良く理解した上で、適切な使用をして頂くと、重症ニキビにとっては

これほど素晴らしい薬は無いと思います。

ただしここで釘を刺しておかないといけないことがあります。

それは、ニキビ治療に際して使用しても良い場合は、従来の方法では治療が困難な

重症ニキビの患者さんに限るということです。

様々な抗生剤や真菌剤の外用・内服を試して、日常生活上のいろいろな注意点を守った上でも、

尚しつこくニキビが治らないケース、あるいは一旦治っても短期間でニキビが再発してしまう

場合などです。

 

イソトレチノインの服用に関しては、医師の説明や注意点・副作用をしっかりと確認した上で

服用すれば特に問題ありません。

重度のニキビ治療にはとても画期的な薬ですので、有効に治療に活用していただければと思います。